
2つの自律神経・交感神経と副交感神経の役割
交感神経は緊張したときに、一方、副交感神経は体力を回復するときに作用するもので、必要に応じてどちらかに切り替わります。2つの自律神経の役割について紹介していきます。
環境に応じて作用する交感神経と副交感神経
緊張・活動型の交感神経と休息・体力回復型の副交感神経
私たちが健康的な日々を過ごすためには、交感神経と副交感神経という、相反する作用をもった2つの自律神経がバランス良く保たれていなければなりません。なぜなら、からだの各器官はこの2つの神経に支配されていて、必要に応じてどちらかの作用を受けているからです。たとえば、激しくからだを動かすと、交感神経が興奮して心臓の鼓動を激しくさせます。しかし、心臓はいつまでも高鳴ったままではいられません。そこで副交感神経が作動して、心臓の鼓動を抑えます。胃や腸の場合は心臓とは逆で、交感神経が興奮すると運動が抑えられ、副交感神経が作動すると消化・吸収のために動きが活発になります。また、寒いときに血管を収縮させて体内の熱を外部に出さないようにしたり、暑いときに汗を出して熱を発散させようとしたりするのは、交感神経の働きによるものです。この2つの神経の働きを簡単にまとめると、交感神経は緊張・活動型で、からだのエネルギーを消耗状態にさせるもの、副交感神経は休息・体力回復型で、からだのエネルギーを保存・回復させるものといえます。この二つの自律神経は、私たちのからだが内部や外部の環境変化に適応するために、実に絶妙なコンビネーションでバランスを保っています。
交感神経と副交感神経との微妙なバランス
二つの神経のバランスが崩れると調整が乱れる
自律神経は非常にデリケートにできていて、生活のリズムや感情の変化によっても刺激を受けます。そのため、急激な変化が起こると、交感神経と副交感神経との微妙なバランスが上手に保たれなくなることがあります。自律神経のメカニズムからすると、昼間は活動のために交感神経が働き、夜は休息のために副交感神経が働くのが正常な状態です。ところが、夜更かしばかりが続くと、2つの神経の切り替えがうまくいかず、不整脈や狭心症の発作を招く場合があります。また、バランスを失った自律神経は体温や食欲の調節をしなくなり、からだがほてったり冷えたり、食べすぎたり食べられなくなったり、ということも起こります。さらに、自律神経はホルモン分泌とも密接な関係があります。そのため、とくに更年期の女性は自律神経失調症になりやすいといわれています。
交感紳経と副交感神経の役割
交感神経
瞳孔 |
拡大させる
|
|---|---|
唾液腺 |
量が少なく、濃くなる
|
気管支 |
拡張する
|
心筋 |
収縮する
|
心拍数 |
増加する
|
冠動脈 |
拡張する
|
血圧 |
上昇する
|
胃腸の働き |
抑制する
|
消化液の分泌 |
抑制する
|
膀胱 |
弛緩(閉尿)する
|
陰茎 |
血管が収縮(射精)する
|
子宮 |
収縮する
|
白血球数 |
増加する
|
呼吸運動 |
促進する
|
副交感神経
瞳孔 |
縮小させる
|
|---|---|
唾液腺 |
量が多く、薄くなる
|
気管支 |
収縮する
|
心筋 |
弛緩する
|
心拍数 |
減少する
|
冠動脈 |
収縮する
|
血圧 |
下降する
|
胃腸の働き |
促進する
|
消化液の分泌 |
促進する
|
膀胱 |
収縮(排尿)する
|
陰茎 |
血管が拡大(勃起)する
|
子宮 |
弛緩する
|
白血球数 |
減少する
|
呼吸運動 |
抑制する
|
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